3年B組金八先生について語る

3年B組金八先生。皆さん一度は聞いたことあるだろう。しかし、私と同世代(今年20歳)の人で一体何人見たことがあるだろうか。おそらくほとんどの人は見たことがないと思う。そして金八先生?あの熱血のやつでしょ?今時流行らね〜よ!(笑)みたいな考えをお持ちの方が多くいると思う。しかし!金八先生というドラマはみんなが思ってるドラマとは違い時代を常に先取りした攻めてる社会派ドラマなのである!

 

ということで今回私は一番好きなドラマである3年B組金八先生について語りたいと思います。

まず金八先生とは1979年から2011年まで断続的に放送されたドラマです。32年の間に第8シリーズまでテレビシリーズが作られ、12本のスペシャルが放送された長寿ドラマなのです!

第1シリーズから順番に各シリーズのテーマや特徴を端的に説明し語っていきます。

 

まず1979年から80年にかけて放送された第1シリーズです。テーマは妊娠、出産、受験戦争など。

このシリーズは何と言っても15歳の女子中学生が妊娠して子供を産むという話が一番メインでしょう。これは当時結構センセーショナルだったらしいですよ。

そしてこのシリーズで歴代最高視聴率39.9%を記録。

 

1980年から81年にかけて放送された第2シリーズのテーマは校内暴力、思春期心身症など。

よくテレビとかで金八先生の名場面やる時は大体このシリーズです。1番有名なのは「腐ったミカン」と言われた加藤優が荒谷二中に乗り込んで逮捕されるシーンでしょう。これも当時は結構ショッキングだったみたいですね。今のドラマに慣れてる人だったら中学生が逮捕?日常茶飯事じゃんと思うかもしれませんが。(日常茶飯事ではないぞ、絶対)

このシリーズのラスト3話は本当に怒涛の勢いで話が進んでいきます。そしてほぼ全部金八史上に残る名シーンです。約40年前の作品ですが今見ても感動するのでやっぱり凄いですよね。

ちなみにこれ以降金八のテレビシリーズはしばらくなくなり代わりに年1回のスペシャルが第3シリーズが開始するまで放送していました。

 

88年に放送された第3シリーズはちょっと異色なんで説明が難しいんです。普通金八は2クールやるんですがこの時だけ1クール。しかも金八先生は桜中学が舞台なのですが、このシリーズだけ松ヶ崎中学が舞台です。テーマは生徒の無気力、保健室登校など。

いかにも中学生らしい等身大のテーマですが1と2がわりと大きいテーマだったのとやっぱり別の中学ということもあって個人的にはイマイチなシリーズです。ただ視聴率はそこそこいってたみたいです。

 

1995年から96年まで放送された第4シリーズは何と前回のシリーズから7年の時を経て帰ってきました。さらに第1シリーズで15歳の母から産まれた子供(宮沢歩)が生徒にいるのも特徴の一つ。テーマはいじめ、不登校など。

ちなみにこのシリーズの金八は超有能でクラスのいじめを数話で見抜き、第4話で解決するというこの先一体どうやってストーリー作る気なんだ?と思わず思ってしまう構成。ただこのシリーズは平和な部分を描きたくてあえて最初の方で問題を解決させてたみたいです。そこは他のシリーズとは違うところですね。地味ですがなんか好きなんですよね第4シリーズ。

余談ですが宮沢歩役の橋本光成さんのWikipediaを作成したのは私です。

 

そして1999年から2000年にかけて放送された第5シリーズ。私が金八先生にハマったのはこのシリーズのおかげです。テーマは学級崩壊、引きこもりなど。

このシリーズはほぼ全ての事件が兼末健次郎という少年に関わっていて、ほぼ全編健次郎を中心に物語が進んでいきます。簡単にストーリーを説明するとクラス1の優等生である健次郎が裏で3年B組を操っていたが彼の家族に大きな問題があり金八がクラスと健次郎の家庭問題を解決しようと奮闘する話です。(本当にザックリですが)

このシリーズは健次郎という1人の少年とその家族を徹底的に描いた良作で、個人的に1番好きなシリーズです。

 

そして2001年から02年にかけて放送された第6シリーズはとにかく凄い。テーマは性同一性障害、殺人事件、幼児虐待など。

この辺りからテーマが壮大になってきます。このシリーズの3Bの生徒はほぼ何かしらの問題があります。さらに桜中学の新しい校長と金八の考えが合わず対立し、金八の息子である幸作が悪性リンパ腫になってしまうという徹底的に金八を追い込んだシリーズになってます。なので従来見られた日常回はほぼなくシリアス回ばかりで正直詰め込みすぎといった印象です。

ただこのシリーズでいち早く性同一性障害について扱ったことで性同一性障害が多くの人たちに認知・理解されたと思っているので、その点に関しては貢献したのではないかと思います。

 

そして金八先生史上最大の問題作が2004年から05年にかけて放送された第7シリーズ。テーマは薬物依存、虐待、学級崩壊など。

このシリーズは歴代で最も過激です。薬物問題について扱ってるのですがこれはもう金八がどうこうできる問題ではないです。事実このシリーズの金八はあまり役に立っていません。

この作品は非常に賛否が分かれていて自分はどちらの意見もわかります。さらに生徒の1人が自殺未遂をするというもうとにかく金八過激路線の全てが詰まった作品。ただ第19回「しゅう最後の日、最後の授業」は歴代で1番泣けます。

色々言いましたがこのシリーズはメッセージ性がかなり強く、個人的には好きです。

 

そして最後のシリーズは2007年から08年にかけて放送された第8シリーズ。前作が過激すぎた為、過激描写は無いと言っても過言ではないです。テーマはモンスターペアレント、裏サイトなど。

このシリーズは異色で、生徒1人1人に焦点を当てたオムニバス形式みたいな感じで進んでいきます。正直評価は低い作品です。個人的にもイマイチかな。と思います。ただ本来中学生ってこういうもんだよなぁとは思いました。

でもやっぱり主役的な生徒は欲しかったなぁ…。(いるにはいるんだけど)

 

そして2011年にスペシャルで金八先生ファイナルを放送して金八先生は完結しました。

 

と、以上が大体の金八先生の説明です。

皆さんが想像してた話とは少し違っていたのではないでしょうか。金八先生はリアルを徹底的に描いた社会派ドラマです。(たまに「ん?」と思うこともありますが)熱血教師ドラマでは済ませられないテーマに挑んでいます。

皆さん気になったシリーズはありましたか?あれば是非見てみてください。

それではこの辺で終わりにします。